【2024〜2028年】現場と経営を守る「運送ルール」のまとめ

【2024〜2028年】現場と経営を守る「運送ルール」のまとめ

INDEX

はじめに

2024年4月の法改正をはじめ、日本の物流は大きな転換期を迎えています。

ドライバーの働き方改革にとどまらず、取引内容の書面交付や実運送体制の管理など、2028年に向けて段階的に新しいルールが導入されていきます。

今回は、2024年から2028年までの運送ルールの全体像をタイムラインに沿ってシンプルにまとめました。

「法改正のポイントをサクッと把握したい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。

2024~2028年運送ルールロードマップ

【2024年4月〜】時間外労働の制限と改善基準告示の適用

2024年4月、物流業界にとって大きな節目となるルール改定がスタートしました。
いわゆる「2024年問題」の核となる、トラックドライバーの働き方の厳格化です。

ここで押さえておきたい重要ルールは、大きく分けて以下の3つです。

1.時間外労働の上限規制

ドライバーの残業時間に年間960時間の上限が設けられました。

2.「拘束時間」の短縮

・1日の拘束時間:原則13時間以内(最大15時間まで)。
※長距離貨物輸送など一定の要件を満たす場合は、週2回まで最大16時間とする特例もあります。

・1ヶ月の拘束時間:原則284時間以内(労使協定があっても最大310時間まで)。

3.「休息期間」の確保

勤務間の休みは、継続11時間以上を基本(最低9時間)確保することが求められます。

配送先での「荷待ち時間」も拘束時間にカウントされるため、運送会社だけでなく荷主企業を含めた配送スケジュールの見直しが不可欠となっています。

【2025年4月〜】全事業者への努力義務と「多重下請け」の可視化

2025年4月からは、ドライバー個人の働き方だけでなく、荷主や物流事業者全体に向けた「取引ルール」と「現場改善」の制度が強化されます。

押さえておきたい3つのポイントを見ていきましょう。

1. 全事業者への「荷待ち・荷役削減」の努力義務

荷主・物流事業者を問わず、トラックの荷待ち時間や荷役(積み下ろし)時間を減らし、積載効率を高める自主的な取り組みが求められます。

2. 運送契約における「書面交付」の義務化

運送を委託・受託する際、基本運賃とは別に「荷役作業料」や「燃料サーチャージ」などの対価を明確に記載した書面(電磁的記録含む)の交付と、1年間の保存が義務化されます。

3. 「実運送体制管理簿」の作成

1.5t以上の貨物を他社に委託する元請事業者には、実際に荷物を運ぶ会社や下請けの階層を記録・管理する「実運送体制管理簿」の作成が義務付けられます。

2025年は「誰がどんな条件で運んでいるのか」をクリアにし、業界全体の取引環境を適正化していくフェーズとなります。

【2026〜2028年】「特定事業者」への法的義務化と業界構造の改革

2026年から2028年にかけては、これまでの努力義務や部分的なルールから一歩踏み込み、企業経営そのものに関わる法改正が本格化します。

ここでの主な変化は、以下の3つです。

1. 「特定事業者」への指定と物流統括管理者(CLO)の選任(2026年4月〜)

一定規模以上の荷主や物流事業者が「特定事業者」に指定され、役員級の「物流統括管理者(CLO)」の選任や、荷待ち削減等を盛り込んだ「中長期計画」の作成・提出が義務付けられます。

2. 多重下請けの制限と実運送体制管理簿の対象拡大(2026年4月〜)

実運送体制管理簿の作成義務が利用運送事業者(車両を保有しない水屋等)まで拡大され、下請けの再委託を原則2回以内にとどめる努力義務が導入されます。

3. 運送業許可の「5年更新制」と「適正原価」の遵守(2028年6月まで)

悪質事業者の排除に向けた「トラック運送業の5年更新制」が導入されるほか、国が定める「適正原価」を下回る運賃での取引が禁止され、違反荷主への指導が強化されます。

この時期からは、現場レベルの改善だけでなく、経営陣を巻き込んだ全社的なガバナンスと取引環境を見直す姿勢が求められます。

おわりに

2024年の労働時間規制から始まり、2025年の書面交付・実運送体制管理簿、そして2028年に向けた構造改革まで、物流を巡るルールは大きく変化しています。

単に法律を守るための事務作業で終わらせず、自社の配送実態をデータで正しく把握・可視化していくことが、現場と経営を守る重要な第一歩となります。

PALが提供する、輸送効率化・可視化プラットフォーム「DTS」は、ドライバーの運行状況や荷待ち時間、積載率などをリアルタイムで可視化し、荷主と運送会社が同じデータをもとに改善を進められる仕組みです。

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